パーヴォ・ヤルヴィ/フランクフルト放送響演奏会@サントリーホール
2008年6月4日(水) フランクフルト放送交響楽団
R・シュトラウス:4つの最後の歌
マーラー:交響曲第9番ニ長調
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ソリスト:森麻季(ソプラノ)
19:00開演 サントリーホール RA L6列 19番
私の最も好きな2曲にも関わらず、月曜日の夜から異常な発熱に見舞われたため行けるか不安だったこの公演、なんとか当日の午後37度台に体温も下がったのでどうしても外せない会議のため出社後、速攻でサントリーホールに向かう。久々に開場前のオルゴール?の演奏を聴いちゃいました。いつも平日はぎりぎりだったからねぇ。
結論としては、総じて非常に良かったですが、もう一度このコンビが熟成してから聴いてみたいとも思いました。
マーラーに関しては以前ネットラジオで聴いた感想とは大枠差がない演奏。全般的に思った以上にスコアのテクスチュアを見せようとの意図からか金管の音を抜かせていたこと、2楽章のスムーズなテンポ移行と各主題の適切なキャラクター付け、3楽章コーダのアンサンブルが崩壊しようが全く構わず進める猛烈なaccelの作り方、4楽章の死に絶えて消えゆくところの表現に感銘を受けました。特に4楽章を中心とした指揮者のピアノ(弱音)に対するコダワリは相当なもので、それは生を聴かないと分からないですね。1楽章はもう少し出来た気がしますが、全体としてはパーヴォの指揮の力で聴かせた演奏と言えると思います。
ピアノに対するこだわりは「4つの最後の歌」でも如実に表れており、またデュナーミクとアゴーギグの自然な連動で緊張感を高める手法も冴えてました。2個所ポイントを挙げるならば、「9月」の最後のホルンのソロに至る部分からラストにかけてはホルンのスーパーソロもあり絶品でしたし、「眠りに就くとき」のラストも同様でした。当然終曲「夕映えの中で」も異様な緊張感を作っていました。
ところでマーラーでは何故か2番を吹いていた「4つの最後の歌」のトップホルン奏者は「眠りに就くとき」のラストで、終わりの音まで長いrallのテンポ、かつ上の実音Desに上がる前にとられた微妙な間(奏者にしてみればサクッとスラーで上がってしまいたい)を正に完璧に表現しており、実はこの日の隠れMVPではないかと思ってます(マラ9冒頭のゲシュトップが怪しかったのを帳消しにするくらい)。
ちなみにMVPはチェロのイケメントップとヴィオラのおじいちゃん。チェロのイケメントップ(とベーストップ)の全身を使った表現、特に今時無いくらい体重を乗せるべきところで乗せた弾き方に目を奪われていたのですが、ここが神でした。

あんなに"ppp"で"sehr zart aber ausdrucksvoll"で"Fliessend"な音は聴いたことがありません!
ヴィオラのおじいちゃんは随所で良いソロを聴かせてくれましたが、特にラストの"死に絶えるように"の無の中に溶けていくような響きが絶品でした。

最後に気になった点を。最初に「金管に音を抜かせている」と書きましたが、この奏法にプラスしてホルンのトップがデスカントを使用していたことにより、ここぞというところでの分厚い音響を期待していた私としては肩透かしを食ったこと、森さんが全く声が出ておらずRA席だと間接残響音に交じってしか聴こえなかったこと、リードがある木管楽器がこの時期の日本の気候に対応しきれず特にクラリネットはリードミスをコントロールするのに精一杯だったこと、それとこれが一番大きいのですが、前任のヒュー・ウルフは同じピリオドの使い手でも前前任のインバル同様、鳴らすときは金管が音を張って鳴らすタイプであったのが、若干タイプが違うパーヴォに変わってオケが棒についてきてないと感じられたこと(パーヴォのアプローチでマラ9をやると、普段は要求されないかなり厳密なアンサンブル力がないと荒が目立つはず)、蛇足ですが「4つの最後の歌」のフライング拍手、このあたりが気になりました。
コンビの日本お披露目としては、意欲的で挑戦的な(ホルン奏者だったら泣きたくなる。ブラームスチクルスにブル7、マラ9)プログラムでこれだけ聴かせてくれたので、ぜひコンビ成熟後にもう一度聴きたいです。当日はいわゆる一般参賀状態でオケが掃けた後にパーヴォが拍手に呼び戻されてましたが、正直、フランクフルトで聴いたヒュー・ウルフ最後の定期(マーラー復活)のほうが圧倒的にオケと指揮者の呼吸があっててオケも圧倒的に上手く聴こえたので。今後に期待します!
ママの誕生日!ケーキど〜ぞ〜
僕も食べまーす
R・シュトラウス:4つの最後の歌
マーラー:交響曲第9番ニ長調
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ソリスト:森麻季(ソプラノ)
19:00開演 サントリーホール RA L6列 19番
私の最も好きな2曲にも関わらず、月曜日の夜から異常な発熱に見舞われたため行けるか不安だったこの公演、なんとか当日の午後37度台に体温も下がったのでどうしても外せない会議のため出社後、速攻でサントリーホールに向かう。久々に開場前のオルゴール?の演奏を聴いちゃいました。いつも平日はぎりぎりだったからねぇ。
結論としては、総じて非常に良かったですが、もう一度このコンビが熟成してから聴いてみたいとも思いました。
マーラーに関しては以前ネットラジオで聴いた感想とは大枠差がない演奏。全般的に思った以上にスコアのテクスチュアを見せようとの意図からか金管の音を抜かせていたこと、2楽章のスムーズなテンポ移行と各主題の適切なキャラクター付け、3楽章コーダのアンサンブルが崩壊しようが全く構わず進める猛烈なaccelの作り方、4楽章の死に絶えて消えゆくところの表現に感銘を受けました。特に4楽章を中心とした指揮者のピアノ(弱音)に対するコダワリは相当なもので、それは生を聴かないと分からないですね。1楽章はもう少し出来た気がしますが、全体としてはパーヴォの指揮の力で聴かせた演奏と言えると思います。
ピアノに対するこだわりは「4つの最後の歌」でも如実に表れており、またデュナーミクとアゴーギグの自然な連動で緊張感を高める手法も冴えてました。2個所ポイントを挙げるならば、「9月」の最後のホルンのソロに至る部分からラストにかけてはホルンのスーパーソロもあり絶品でしたし、「眠りに就くとき」のラストも同様でした。当然終曲「夕映えの中で」も異様な緊張感を作っていました。
ところでマーラーでは何故か2番を吹いていた「4つの最後の歌」のトップホルン奏者は「眠りに就くとき」のラストで、終わりの音まで長いrallのテンポ、かつ上の実音Desに上がる前にとられた微妙な間(奏者にしてみればサクッとスラーで上がってしまいたい)を正に完璧に表現しており、実はこの日の隠れMVPではないかと思ってます(マラ9冒頭のゲシュトップが怪しかったのを帳消しにするくらい)。
ちなみにMVPはチェロのイケメントップとヴィオラのおじいちゃん。チェロのイケメントップ(とベーストップ)の全身を使った表現、特に今時無いくらい体重を乗せるべきところで乗せた弾き方に目を奪われていたのですが、ここが神でした。

あんなに"ppp"で"sehr zart aber ausdrucksvoll"で"Fliessend"な音は聴いたことがありません!
ヴィオラのおじいちゃんは随所で良いソロを聴かせてくれましたが、特にラストの"死に絶えるように"の無の中に溶けていくような響きが絶品でした。

最後に気になった点を。最初に「金管に音を抜かせている」と書きましたが、この奏法にプラスしてホルンのトップがデスカントを使用していたことにより、ここぞというところでの分厚い音響を期待していた私としては肩透かしを食ったこと、森さんが全く声が出ておらずRA席だと間接残響音に交じってしか聴こえなかったこと、リードがある木管楽器がこの時期の日本の気候に対応しきれず特にクラリネットはリードミスをコントロールするのに精一杯だったこと、それとこれが一番大きいのですが、前任のヒュー・ウルフは同じピリオドの使い手でも前前任のインバル同様、鳴らすときは金管が音を張って鳴らすタイプであったのが、若干タイプが違うパーヴォに変わってオケが棒についてきてないと感じられたこと(パーヴォのアプローチでマラ9をやると、普段は要求されないかなり厳密なアンサンブル力がないと荒が目立つはず)、蛇足ですが「4つの最後の歌」のフライング拍手、このあたりが気になりました。
コンビの日本お披露目としては、意欲的で挑戦的な(ホルン奏者だったら泣きたくなる。ブラームスチクルスにブル7、マラ9)プログラムでこれだけ聴かせてくれたので、ぜひコンビ成熟後にもう一度聴きたいです。当日はいわゆる一般参賀状態でオケが掃けた後にパーヴォが拍手に呼び戻されてましたが、正直、フランクフルトで聴いたヒュー・ウルフ最後の定期(マーラー復活)のほうが圧倒的にオケと指揮者の呼吸があっててオケも圧倒的に上手く聴こえたので。今後に期待します!
ママの誕生日!ケーキど〜ぞ〜
僕も食べまーす
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