世間で評判の良いドゥダメルという指揮者だが・・・

飛ぶ鳥落とす勢いのドゥダメルさんですが、私はいまいち「これは!」という演奏に出会えてません。むしろ金払ってまで聴きたくない指揮者です。確かにラテンアメリカクラシックは血沸き肉躍る感じなんですが、一般的なレパートリーだとちょっと・・・ということで、今うちにある音源を全部聴いてみることに。とはいえいっぺんに聴けないので、適宜追記します。

1.シモン・ボリバル・ユース・オーケストラを指揮した演奏
(1)チャイコフスキー:交響詩「フランチェスカ・ダ・リミニ」 
(2)マーラー:交響曲第2番「復活」 
<聴いた順序:最初>2008.9.11ルツェルン音楽祭での演奏です。フランチェスカ・ダ・リミニはものすごい推進力の演奏であるばかりか、複雑なチャイコフスキーのリズムの構造がよくわかる演奏です。ただし、たとえばずっとヘミオラの個所などにそこはかとない曲芸感あり。全員が必ずしも分かって弾いてるわけではないんだろうな。それでも晩年のバーンスタインNYPにも匹敵する個性的名演奏だと思います。

一方復活は、いきなり頭のC-mollのスケールからズッコケさせてくれる仕掛けがいっぱい。ものすごい集中力で進む1楽章と、透明で徹底的にレガートを磨きフレーズを作った2楽章の対比が素敵です。以外にも早めのテンポで全くおどろおどろしくなく進める3楽章。4楽章はもっと祈りの表情がほしいところか。5楽章はドゥダメルの強引ともいえるドライブに全員が一丸となってる感じが良い。総じてこちらもたまにオケに傷があります(3楽章でオーボエが丸ごと落ちてる個所があるとか、5楽章のラッパのHi-Cの前のGを延ばしてる途中でブレスしたりHi-Cが高くなって外れそうになったりとか、合唱のデクテーションがアヤシイとか)が佳い演奏といえるでしょう。あれ?SBYOとの演奏は以外に良いのか?

(3)ドゥダメルSBYO東京公演(ダフニスとクロエ&チャイコフスキー5番)
2008.12の東京芸術劇場での演奏です。(感想はのちほど)

(4)ショスタコーヴィチ:交響曲第10番
(5)バーンスタイン:ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス
(6)ホセ・パブロ・モンカージョ(1912-1958):ウアパンゴ(1941) 
(7)アルトゥーロ・マルケス(b.1950):ダンソーン第2番
(8)ヒナステラ 組曲「エスタンシア」作品8a

私が初めてドゥダメルを聴いた2007年8月19日のプロムス@ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでの演奏です。 このショスタコーヴィチの10番は凄い。まるで違う世界の生き物を見たかのよう。シンフォニックダンスはノリが最高!ダンソーン2番、そしてエスタンシアはヴァルトビューネ=BPOと曲が被るが、こっちのほうが面白いかも。

2.ベルリンフィルを指揮した演奏
(1)ラフマニノフ:交響詩「死の島」作品29
(2)ストラヴィンスキー:バイオリン協奏曲ニ長調 (バイオリン)ヴィクトリア・ムローヴァ
(3)プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調作品100 

<聴いた順序:2番目>2009年3月7日、ベルリンフィルハーモニーでのベルリンフィル定期初登場時の演奏です。死の島は美しくこれ以上ないくらいに耽美的。悪く言えばBGMにもなってないくらいコナイ演奏。ストラヴィンスキーは、ムローヴァが素晴らしいのと、ベルリンフィルの木管の妙技が楽しめます。あわせモノ得意そうですね、ドゥダメル。プロコの5番はいろんなオケでデビューに使ってるらしき作品。ドゥダメルいわく人間肯定賛歌とのことですが、まさにそのとおりさわやかな演奏。良い演奏だと思います。でもベルリンフィルからもっと音を引き出せるはず、カラヤンの爆演のように。敢えてしていないのだろうか。

なんとなくこの指揮者、小澤征爾に似てる気がしてきた。ものすごい集中力で緻密にオケをコントロールし、スコアをいっぱい勉強して落とし所を作る。ハマるときはとんでもない巨大な演奏が出てくるが、今一歩のことが多い。そんな感じ。

(1)チャヴェス:交響曲第2番シンフォニア・インディア
(2)ファリャ:スペインの夜の庭
(3)シルベストレ・レブエルタス:センセマヤ
(4)ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番
(5)ヒナステラ:バレエ組曲「エスタンシア」 
(6)アルトゥーロ・マルケス:ダンソン第2番 

(7)オラシオ・サルガン:「ア・フエゴ・レント」
(8)バーンスタイン:「ウエストサイドストーリー」からマンボ
(9)リンケ:ベルリンの風
<聴いた順序:3番目>2006/06/18、ベルリンフィル初登場のワルトビューネ野外音楽堂での演奏です。これはFオケで南米プログラムをやった時に何回も聞いた演奏。ベルリンフィルでこんなプログラムやっちゃうんだ、という驚きが。これはラテンアメリカクラシックの名プログラムとして聴き続けると思います。改めて聴いたら、時折足を出しそうなベルリンフィルを良くドライブしてるな、という印象。統率力というのはやはりある指揮者なのでしょう。

3.イェーテボリ交響楽団を指揮した演奏
(1)ヒルボリ:優雅な死骸
(2)シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 セルゲイ・ハチャトゥリアン(ヴァイオリン)
(3)ニールセン:交響曲第4番「不滅」
<聴いた順序:4番目:21時追記>2008.10.15 イェーテボリ交響楽団の定期演奏会での演奏です。ヒルボリは「ムウヲオアヱエユイユエアオウム」の作曲家。ヒーリング的な中に、いかにも元ロックギタリストらしいパーカッションが応酬する作品。コンサートで聴いたらよい曲と思う演奏でした。シベリウスはセルゲイ・ハチャトゥリアンを好サポート。そしてニールセン。これは名演かも。訳分からないことになるこの曲らしからずアンサンブルが絶妙なバランスで浮かび上がる!コーダ直前のダブルティンパニ&グリッサンドの終止でクラがやっちまった以外、完璧な演奏。最後の音がものすごーく長く、かつ最後までクレッシェンドが持続するのも最高。ここまでで一番のお勧めです。

4.シカゴ交響楽団を指揮した演奏
(1)バーバー:弦楽のためのアダージョ
(2)モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 スティーヴン・ハフ(ピアノ)
(3)ブラームス:交響曲第2番
(4)ゴリホフ:Azul ヨー・ヨー・マ(チェロ)
<聴いた順序:5番目:27日追記>2009年1月、シカゴ交響楽団定期初登場時の演奏です。バーバーのような曲はもう少し緊張感と攻めのpppがほしいところ。モーツァルトは普通。ブラームスの2番はシカゴ響の威力が際立つ演奏。うーん、いまいちか。

5.ニューヨークフィルを指揮した演奏
(1)チャヴェス:交響曲第2番「シンフォニア・インディア」 
(2)ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
(3)プロコフィエフ:交響曲第5番
2007/11/29-12/04のニューヨークフィル定期初登場時の演奏です。(感想はのちほど)

6.ロイヤルコンセルトヘボウを指揮した演奏
(1)チャベス:交響曲第2番
(2)グリーグ:ピアノ協奏曲 ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ)
(3)プロコフィエフ:交響曲第5番
<聴いた順序:7番目:27日追記>2009.5.23ゼンパーオーパーにてRCOの演奏旅行に同行した際の演奏です。チャベスやプロコはBPOとの演奏よりも上。ですが大枠の印象は変わらず。グリーグのコンチェルトは他にリパッティの歴史的録音しか知らないが名演と思う。ティボーテとコンセルトヘボウのうまさが際立つ感じで、ドゥダメル臭が薄い感じでした。

6.ラジオフランスを指揮した演奏
(1)コダーイ:ガランタ舞曲
(2)ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニコライ・ズナイダー(ヴァイオリン)
(3)ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲

<聴いた順序:6番目:27日追記>2008.5.30 サル・プレイエルでの演奏です。ガランタ舞曲はやりたいことをやってるんでしょうが、ちょっとわざとらしいのと以外に盛り上がらない、ショスタコーヴィチは素晴らしい。火の鳥はラジオフランスの雑さがマイナス。爆演系指揮者と抜群の相性を示すラジオフランスだがドゥダメルとは合わないのか?

(1)コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ルノー・カピュソン(ヴァイオリン)
(2)マーラー:交響曲第1番「巨人」 
 <聴いた順序:8番目:27日追記>2009年6月26日サル・プレイエルでの演奏です。うーんいまいち。オケの粗さが目立つだけかな?

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セミの穴や抜け殻を探すヒロキ。

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抜け殻にご満悦

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どんぐり

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こんなに集めました

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Comments

豆柴 | 2009/09/27 08:17 PM
某指揮者の方はIの上みっちーさんです。
O澤さんは東京国際フォーラムの方にいらしていたそうです(目撃者談)。
tonji | 2009/09/24 09:57 PM
録画見るときに観察してみます!
指揮者=O澤さん?
豆柴 | 2009/09/23 08:58 PM
> ドゥダメルSBYO東京公演(ダフニスとクロエ&チャイコフスキー5番)
聴きに行きました。録画には客席の私がちょっぴり映ってます。
ちなみに私の斜め前の席に某指揮者の方がいらっしゃいました。

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